パパリーマン書店の店長”くろんぼ”です。
今回、紹介したい本は
世界的名著「GIVE&TAKE」です。
この記事は”5分で読める”要約となっており、忙しい人でも効率よく読書体験ができます
- どんな内容なのか
- どんな悩みを解決できるか
- 著者について
- 本の要約
- 本の感想
- オーディオブックの基本情報
”オーディオブック”を活用すればもっと効率よく読書体験できます
ひとこと要約「あなたはただのお人好し?それとも成功する人?」
「ギブ&テイク」は誰もが聞いたことがあると思います。
ほとんどの場合はこのようなケースで使われることが多いと思います。
- 親切にしてもらったら、ちゃんとお返ししましょう
- 他人にいいことをしたら、自分にもなにかいいことがおきる
- 世の中、持ちつ持たれるの関係で成り立っている
本当にこのようなギブ&テイクの考え方で”成功する人”になれるのでしょうか?
そんな問いに行動科学の理論と実証研究をもとに答えてくれる。
あるひとりの成功談や個人的な経験で書かれた自己啓発のビジネス書とは一線を画しています。
本書は24ヶ国語以上で翻訳され、世界中の人々の「働く意義」を変えたと言われるベストセラー。
人間は3つのタイプに分類されます。
- ギバー(与える人)
- テイカー(受け取る人)
- マッチャー(バランスをとる人)
「人生で大きく成功するためにはギバーになろう!」
ただし、ただのギバーでは意味がありません。
ギバーにも”成功するギバー”と”失敗するギバー”がいます。
それぞれの行動の特徴を知ることで、あなたのこれからの可能性や人生を大きく変えることになります。
パパリーマンの悩み
ギバーってお人好し?
私のまわりにいるギバーは昇進もはやく、同僚や上司からの信頼がある人が多いです。
でも不思議なのは、ギバーでも仕事を頼まれすぎて自分のことがまわっていない人もいます。
お世辞にも”成功している”とはいえない状況です。
両者とも率先してまわりの人を助けようと全力を尽くしていることに変わりはないです。
でも結果には、おおきな違いがでているのはなぜでしょう?
「ギバーこそ成功する」とはどうゆう背景があるのでしょうか?
- 人間関係に悩みがある
- よく人から頼みごとをされて困っている
- 自分がテイカー/マッチャー/ギバーか知りたい
著者
アダム・グラント(著者)
ペンシルベニア大学ウォートン校教授。
組織心理学者。
1981年生まれ。同大学史上最年少の終身教授。
『フォーチュン』誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」など受賞歴多数。
「Google」「IBM」「ゴールドマンサックス」などの一流企業や組織で、コンサルティングおよび講演活動を行う。
楠木 建(監訳者)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科(ICS)教授。経営学者。
1964年生まれ。専門は競争とイノベーション。
著書には『ストーリーとしての競争戦略』『経営センスの論理』などがある。
要約
人間は3つのタイプに分類される
人間はこのように分類されます。
- ギバー
人に惜しみなくなく与える人 - テイカー
真っ先に自分の利益を優先させる人 - マッチャー
損得のバランスを考える人
基本的には3タイプに分かれるのだが、かならずひとつのタイプに固定されるわけではない。
- 給料の交渉をしているときにはテイカー
- 新人に教育するときにはギバー
- 同僚にアドバイスを求めるときにはマッチャー
このように自分の役割や相手の関係によって使い分けしています。
それではこれからそれぞれのタイプについて詳しく解説していきます。
ギバー
受け取る以上に与えようとする。
見返りなど関係なしに、まずは先に人に与える。
- 自分の損失より相手の利益のほうが上回るべき
- 「記録」よりも「記憶」を重んじる
- 他人を中心に考え、相手が何を求めているかに注意を払う
- 援助
- 責任
- 社会主義
- 同情
テイカー
常に与えるより多くを受けとろうとする。
自分が有利になるようにもっていき、相手の必要性よりも自分の利益を優先する。
- 世の中は食うか食われるかのしれつな競争社会だ
- 能力を証明するために自分を売り込む
- 自分の身は自分で守らないといけない
- 富
- 権力
- 快楽
- 勝利
マッチャー
与えることと受けとることのバランスをとろうとする。
いつも頭のなかにバランスシートをもっていて、自分の利益・不利益を、そのつど公平にバランスをとる。
- これだけしてもらったから、私も同じくらいお返ししよう
- 人間関係の損得はお互いに五分五分であるべき
- やられたらやりかえす、目には目を
- 公平性
- 平等
最も成功するのはどのタイプ?
本書ではいくつかのデータが紹介されていますが、そのなかの1つを紹介します。
販売員の調査では、テイカーとマッチャーは年間売上がギバーの2.5倍だった。ギバーは強引に売りつけることはせず、客にとって何がベストなのかを常に気にかけていることが裏目に出た。(中略)しかし、売上トップはギバーで、テイカーやマッチャーよりも平均50%年収が多かった。
引用元:『GIVE&TAKE』
ここで注目すべきは、成功から一番遠いのは「ギバー」だけど、最も成功しているのも「ギバー」ということ。
では同じギバーでも成功する人と失敗する人はどのような違いがあるのでしょうか?
成功するギバーと失敗するギバーの違い
たとえば予算3000円でケーキを買ってみんなで食べようとしています。
それぞれの行動はどのようになるでしょうか?
少しでも多く食べたい!
なんとかたくさん食べる方法はないかな?
みんなで平等に食べよう!
うまく均等に切れるかな?
僕は少なくてもいいよ。
みんなたくさん食べて!
ケーキ屋に詳しい〇〇さんに相談してみよう!
安くて美味しいケーキ屋を知っているかも。
ギバーは他者の利益を優先して行動します。
多くの人は「他者に利益を渡す=自分の利益がなくなる」と考えます。
だから、「他者のためになにかしてあげたい」「ギバーになりたい」と思っても、なかなか行動できない。
しかし、著者は「他者の利益をもたらすためには、”自己犠牲”は必要ない」と主張しています。
成功するギバーは、「自己犠牲」ではなく、「他者志向性」を持っている。
チームで仕事するときに、自分の取り分を心配するのではなく、みんなの幸せのために高い成果を出す、そこに目的を設定するということ
あらためて”失敗するギバー”と”成功するギバー”はこのような違いがあります。
他者の利益をもたらすために、自分の利益を犠牲にしてしまう。
自分を犠牲にして与え続けるので、すぐにボロボロになってしまう。
他者志向に比べると助けを受けることがはるかに少ないので、精神的にも肉体的にもダメージがおよぶ。
自分だけではなくグループ全員が得をするように、パイ(総額)を大きくする。
受けとるよりも多くを与えても、けっして自分の利益を見失わない。
それを指針に「いつ、どこで、どのように。誰に与えるか」を決める。
成功するギバーになるための3つの行動
ここからはあなたが”成功するギバー”になるために必要なことを3つ紹介します。
- ”私”ではなく、”私たち”を使う
- 価値を”交換する”のではなく、ひたすらに価値を”増やす”ことを目指す
- ”他人の利益”だけではなく、”自分の利益”に関心をもつ
”私”ではなく、”私たち”を使う
テイカーは自分のことで頭がいっぱいなので、三人称の代名詞(私たち)より、一人称の代名詞(私)を使うことが多い。
極端なテイカーの場合、39%が一人称の代名詞(私)である。
つまり、テイカーは10語のうち4語が「自分自身についてのこと」である。
それにくらべて、ギバーは「チームでの成功」を目指す。
ギバーの会話には自然と三人称の代名詞(私たち)が多くなります。
価値を”交換する”のではなく、ひたすらに価値を”増やす”ことを目指す
テイカーは、自分を偉く見せて、有力者に取り入るためにネットワークを広げる。
マッチャーは、人に親切にしてもらうためにネットワークを広げる。
ギバーは、助けた人たちのうち何人かが自分にお返しをしてくれるだろうか、とは考えない。
助けてもらったことに恩を感じると、人はその恩をほかの誰かに「送る」ようになる。
ギバーがネットワークを築くと、パイ(総額)そのものが大きくするので、だれもが大きなひと切れをもらえる。
初対面の人に会うたび、相手にいくつか質問して、「5分間の親切」を実行するチャンスを探す。
- いまどんな仕事に取り組んでいるか
- なにか困っていることはないか
- 意見やアドバイス、誰か紹介してほしい人はないか
”他人の利益”だけではなく、”自分の利益”に関心をもつ
普通の人25人とギバーとして表彰をされた25人を対象にインタビューを行った。
被験者とは面識のない評価者が「自己の利益追求」と「他者の利益追求」について評価してもらった。
やはり予想通り、普通の人グループに比べてギバーグループは「他者の利益追求」が3倍以上もスコアが高かった。
ただし、「自己の利益追求」についてはまちまちだった。
そのなかでも共通していたのは、大きな成功を収めたギバーは「自己の利益追求」のスコアも高かった。
自己犠牲タイプのギバーは、他者の利益追求のスコアは高いが、自己の利益追求のスコアが低い。
自分自身のニーズをかえりみず、時間とエネルギーを割いて、そのツケを払う。
そんなふうに他人を助けているうちに、自己犠牲のギバーは自分自身を傷つけてしまう。
まとめ
よくビジネスでは「Win-Winの関係」や「ゼロサム→プラスサム」など言われます。
なんとなく意味を理解していたものの、本質的にはなにも理解できていなかったです。
本書は、定量的・定性的データの分析から解説してくれます。
それだけでは小難しい話なので途中で読むのをやめてしまっていたかもしれない。
本書はビジネスの現場で起きた事例を引用して、説明してくれるところが非常にわかりやすい。
正直、私はどちらかというと「マッチャー」だと思います。
どうしても見返りをもとめて、ギブ&テイクのバランスの帳尻をあわせようとしてしまう。
そんな私でも、ついついギブをしたくなる一冊です。
ぜひ、一度読んでみてください!
オーディオブックの基本情報
オーディオブックを聴くなら『audiobook.jp』か『Audible』がおすすめです。
『audiobook.jp』
聴き放題 | |
チケットプラン | |
単品購入 | 2,750円 |
ナレーター:中村 友紀
再生時間:13時間39分
↓audiobook.jpで聴きたい人はこちら↓
『Audible』
聴き放題 | |
単品購入 | 3,500円 |
ナレーター:中村 友紀
再生時間:13時間39分
↓Audibleで聴きたい人はこちら↓