【要約】5分で読める『嫌われる勇気』/岸見 一郎 古賀 史健

パパリーマン書店の店長”くろんぼ”です。

今回、紹介したい本は「嫌われる勇気」です。

パパリーマン店長

この記事は”5分で読める”要約となっており、忙しい人でも効率よく読書体験ができます

この記事でわかること
  • どんな内容なのか
  • どんな悩みを解決できるか
  • 著者について
  • 本の要約
  • 本の感想
パパリーマン店長

”オーディオブック”を活用すればもっと効率よく読書体験できます

目次

ひとこと要約「KING OF 自己啓発」

本書は、アドラーの思想(アドラー心理学)を物語形式でわかりやすく説明してくれます。

アドラーとは?

オーストラリアの精神科医・心理学者

フロント・ユングと並ぶ「心理学の三大巨頭」と称される

世界40以上の国・地域・言語で翻訳される「KING OF 自己啓発」です。

『人を動かす』の著者デール・カーネギーや『7つの習慣』の著者スティーブン・コヴィーも多大な影響を受けています。

アドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに”答え”を提示します。

なんか難しそう・・・

本書の特徴は、青年と哲人の対話形式になっていて、非常にわかりやすいところです

心理学といっても、「統計的に〇〇」とか「人間行動学的に〇〇」というわけではないです。

あなたの思考の軸に変化をもたらすことになると思います。

「世界はどこまでもシンプルであり、人は今日からでも幸せになれる」

引用元:『嫌われる勇気』

パパリーマンの悩み

パパリーマン店長

嫌わる勇気?
嫌われろということ?

おそらく自己啓発本を読もうと思った人が、最初に手に取る書籍だと思います。

私も、10年以上前に初めて読みました。

その当時はほとんど理解できませんでした。

それから数年後、もういちど読んだら同じ内容と思えないぐらい刺さりました。

おそらく成長にあわせて、アドラー心理学の捉え方が変わるのだと思います。

過去に読んだことある人も、もういちど読み直すことをおすすめします。

もし、何か悩み事があるとしたらきっと”答え”のヒントは見つかるはず。

こんなひとにおすすめです
  • 人間関係に悩んでいる
  • 自己肯定感を高くもてない
  • 将来に期待が抱けない

著者

岸見 一郎(きしみ いちろう)

哲学者。1956年京都生まれ。

高校生のころから哲学を志し、大学進学後は先生の自宅におしかけては議論をふっかけていた。

専門の哲学(西洋古代哲学)と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。

精神科医院などで多くの”青年”のカウンセリングを行う。

著書に『アドラー心理学入門』など多数。本書では原案を担当。

古賀 史健(こが ふみたけ)

株式会社バトンズ代表。
ライター。1973年生まれ。

書籍のライティングを専門とし、ビジネス書やノンフィクションで数多くのベストセラーを手掛ける。

20代終わりにアドラー心理学と出会い、常識を覆すその思想に衝撃をうける。

その後、何年にわたり岸見一郎氏を訪ね、アドラー心理学の本質について聞き出す。

本書ではギリシア哲学の古典的手法である「対話篇」へと落とし込んだ。

要約

本書はたくさんの気づきを与えてくれます。

そこをあえて内容を絞り、パパリーマン的に3つにまとめます。

3つのポイント
  • 「原因論」ではなく「目的論」
  • すべての悩みは対人関係
  • 自分の課題と他者の課題を切り分ける

「原因論」ではなく「目的論」

アドラー心理学では、過去の「原因」ではなく、いまの「目的」を考えます。

原因論とは?

現在のわたし(結果)は、過去の出来事(原因)に規定する

目的論とは?

過去の原因に突き動かされるのではなく、なにかしらの目的を達成するため

ここで青年と哲人の対話を紹介します。

青年

私の友人は何年も引きこもっています。詳しいことはわかりませんが、ご両親との関係、あるいは学校や職場でいじめをうけたのかも・・・

哲人

彼がひきこもっているのは過去の出来事が原因だと言いたいですね。

青年

そうです。おそらく過去の出来事がトラウマになっている。

哲人

では仮に家庭問題に問題があったとします。あなたが言うように過去が現在に規定するのであれば、家庭環境に問題があった人はみんな同じようにひきこもっているはず。でも、そうではない。

青年

では、過去は関係ないと?でも実際に彼は不安や恐怖に感じています。

哲人

ご友人は「外に出たくないから、不安や恐怖と感情を作り出している」と考えるのです。これがアドラー心理学です。

アドラー心理学では「人は変われる。誰でも幸せになれる」と考えられています。

もし仮に「現在(結果)は過去(原因)に規定する」と考えたとしたら、この友人は変われることを諦めないといけません。

なぜなら過去は変えられないから。

過去によって今が決定されるのであれば、もう変えることはできないことになります。

ただし、アドラー心理学の目的論では「彼はなにかしろの目的を達成するために選択している」と考えます。

今回の友人のケースではこうなります。

「原因論」から考えると

彼は過去のトラウマで不安や恐怖を感じて、部屋からでることができない

「目的論」から考えると

彼は部屋からでないという目的のため、不安や恐怖を作り出している

彼に限った話ではなく、変わりたいと願っても変われない人は、自らが”変わらない”と選択しているだけです。

人はいろいろと不満はあったとしても、「このままのわたし」でいることのほうが楽であり、安心なのです。

もしあなたが不幸と感じているのであれば、過去や環境のせいではありません。

あなたにはただ「幸せになる勇気」が足りていないだけです。

すこし厳しく感じるかもしれませんが、あなた次第でいつでも変われる可能性があると考えます。

これまでの人生になにがあったとしても、今後の人生をどう生きるかについてはなんの影響もない

すべての悩みは対人関係

「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」

引用元:『嫌われる勇気』

これはアドラー心理学の根底に流れる概念です。

他者がいるから悩みが生まれる。自分の内面から生まれる悩みなど存在しない。

もし、悩みが完全に消滅する方法があるとしたら、宇宙でたったひとりで生きるしかない。

そして、対人関係の悩みは、劣等感が原因です。

劣等感自体は、悪いものではありません。

ただし、捉え方によっては、劣等感は「成長の糧」にも「不幸の種」にもなります。

劣等感と健全な付き合いをするために大切なことが2つあります。

  • 「客観的な事実」と「主観的な解釈」と切り分ける
  • 他人と比較しない

「客観的な事実」と「主観的な解釈」
と切り分ける

たとえば、身長の低さに悩んでいたとします。

青年

身長が155cmです。もしあと20cm、いやせめて10cmあれば人生が変わるはず。このままでは楽しい人生が過ごせない。

この場合はこのように切り分けます。

「客観的な事実」とは

身長が155cm

「主観的な解釈」とは

身長が低いから人生がうまくいかない

たしかに155cmという身長は平均よりも低く、なおかつ客観的に測定された事実です。

しかし問題は、その身長にどのような意味づけをほどかすか、どのような価値を与えるかです。

われわれを苦しめる劣等感は「客観的な事実」ではなく「主観的な解釈」です。

ただし、主観的な解釈にはひとつだけいいところがあります。

それは、自分の手で選択可能という点です。

たとえば、「威圧感を与えない」「可愛がられやすい」など、長所として捉えることもできます。

他者と比較しない

健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、「理想の自分」との比較から生まれる。

引用元:『嫌われる勇気』

われわれは誰も違っています。

性別・年齢・知識・経験・外見、まったく同じ人間など、どこにもいません。

他者と違いがあることは積極的に認めましょう。

対人関係の軸に「競争」があると、対人関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れることができません。

それは、競争には「勝者」と「敗者」が存在するからです。

対人関係を競争で考えると、「他者の幸福」が「わたしの負け」であるかのようにとらえてしまい、祝福できないです。

それでは他者=敵となってしまいます。

「人々はわたしの仲間」だと実感できれば、世界の見え方はまったく違ったものになります。

自分の課題と他者の課題を切り分ける

本書で紹介されていることわざがあります。

馬を水辺に連れて行くことができるが、水を呑ませることができない

引用元:『嫌われる勇気』

アドラー心理学を理解するにあたって
「課題の分離」が必要です。

「課題の分離」とは?

「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離する

これを間違えてしまうと、対人関係のトラブルが引き起こります。

たとえば、このような悩みを抱えていたします。

子供がなかなか勉強してくれない・・・

ほとんどの親が「勉強しなさい」と命令したり、塾に通わせたり、家庭教師を雇うなり、あらゆる手を尽くすと思います。

でも、これらの行動は「他者の課題に土足で踏み込む」行為です。

子供が勉強するか、友達と遊ぶかは、「親の課題」ではなく「子供の課題」なのです。

この場合、親が必要なことは、子供がなにをしているか知った上で、見守ること。

勉強についていえば、それが本人の課題であることを伝えます。

その代わり、もし本人が勉強したいと思ったときにいつでも援助する用意があることを伝えておきます。

アドラー心理学とは、他者を変えるための心理学ではなく、自分が変わるための心理学です。

自分を変えることができるのは、
自分しかいない

まとめ

本書のタイトル『嫌われる勇気』とは、他者に嫌われるような行為をしろと意味ではないです。

「他者から嫌われることを恐れるな」
という意味です。

もしあなたが自由を手にいれたいのであれば、他者に嫌われることを恐れてはいけません。

他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払う。

そうしない限り、自分の生き方を貫くことはできないです。

いまはSNSなどの発展により、昔より他者の評価を気にしてしまい息苦しく感じている人が多いのではないか。

だからこそ、アドラー心理学を知っておくべき考え方だと思いました。

もし、あなたがなにか悩みを抱えているとしたらぜひ読んでみていただきたい1冊です。

『嫌われる勇気』には続編があります。

ぜひアドラー心理学をもっと知りたい人はこちらもあわせて読んでみてください!

オーディオブックの基本情報

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