パパリーマン書店の店長”くろんぼ”です。
今回、紹介したい本は「数値化の鬼」です。
この記事は”5分で読める”要約となっており、忙しい人でも効率よく読書体験ができます
- どんな内容なのか
- どんな悩みを解決できるか
- 著者について
- 本の要約
- 本の感想
- オーディオブックの基本情報
”オーディオブック”を活用すればもっと効率よく読書体験できます
ひとこと要約
「数字を制する者は、仕事を制す」
著者は、人や会社を成長されると話題の「識学」の創業者である安藤広大さんです。
識学は3000社以上に導入されており、安藤さんは数えきれないほどのビジネスパーソンを見てきました。
その中でも急成長するプレーヤーには、共通点が1つあったそうです。
数字といっても簿記や会計など専門知識は必要ありません。
仕事のすべてを数字に落とし込んで、客観的に自分を見るということです。
ここで1つ気をつけたいのは、
数字は安心材料ではないということ
- 「同期より順位がいい」
- 「右肩あがりだから大丈夫」
つい都合のいい数字ばかり集めてしまいます。
数字は不足を見るためのものです。
不足を埋め、次の行動を考えるための材料です。
パパリーマンの悩み
もっと成績をよくしたい!
今回はシンプルに「営業成績をもっと伸びしたい!」と思い、本書を手に取りました。
私は営業職(会社員)です。
入社以来、営業成績は中の上で、決して全社のなかでトップを取れるような成績ではないです。
どうしたら営業成績を伸ばすことができるのか?
私のまわりにいる「仕事ができる人」は数字に対するこだわりが強い印象があります。
もしかたらそこにヒントがあるのかもしれない。
- マネージャーやリーダー
- もっと仕事で成果をあげたい
- 上司や部下との関係がよくない
著者
安藤 広大(あんどう こうだい)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年大阪府生まれ。
早稲田大学卒業後、株式会社NTTドコモを経て、ジョイコム株式会社の取締役営業副部長を歴任。
2013年、「識学」という考え方に出会い独立。
2015年、株式会社識学を設立。
2019年、創業からわずか3年11ヶ月でマザーズ上場を果たす。
「意識構造学」からとった造語
20年以上前に提唱された組織運営理論で、組織内の誤解や錯覚がどうのように発生し、どうすれば解決できるか、
その方法を明らかにした学問です。
2021年1月時点で、約2000社の会社が識学を導入しています。
また2019年度に新規で上場した会社のうち7社が識学を導入しています。
「いま、最も会社を成長させる組織論」だと、口コミが広がっている。
ほかにも安藤広大さんの著書はあります
要約
なぜ数値化する必要があるのでしょうか?
数値化のメリットは2つです。
- 客観的に見ることができる
- 人との誤解をなくしてくれる
1つ目のメリットは
「客観的に見ることができる」です。
人は、自分にとって都合が悪いときは、曖昧な言い方をします。
- 「たくさん」
- 「ちょっとだけ」
- 「かなり」
このような「言葉」で表現してしまうものです。
今日は営業訪問をすごく頑張った
これではすごく曖昧です。
- 訪問目標が3件に対して
5件を達成することができた - 訪問目標は3件で2件の未達成だけど、炎天下の中倒れそうになりながら歩き続けた
どちらも「すごく頑張った」という感想になるかもしれませんが、大きな違いがあります。
2つ目のメリットは
「人との誤解をなくしてくれる」です。
上司と部下など、人と人のあいだに誤解が生まれてしまう根底には「数値化の欠如」があります。
なるべく早く提出します
このような上司と部下の会話があったとします。
- 上司の考え
-
「今日中には完成するだろう」
- 部下の考え
-
「明日までに完成して提出しよう」
ここで、大きな誤解が生まれます。
明日の17時までには提出します
とにかく行動する
古典的なフレームワーク「PDCA」を土台に、識学オリジナルの考え方を付け加えます。
ではあらためて「PDCA」とはなんでしょう?
- 「P(プラン):計画」
-
数値化された目標
例「400ページの本を読み切る」
- 「D(ドゥ):行動」
-
計画を基にした具体的なプロセス
例「1日20ページずつ読む」
- 「C(チェック):評価」
-
上司が与える評価、あるいは自らによる振り返り
例「1日の終わりに、読んだページ数を確認する」
- 「A(アクション):改善」
-
評価を基にした反省と改善点
例「明日はどうやって20ページ読むかを決める」
識学では「P(計画)」と「D(行動)」のタイムロスを無くすことがとても重要だと考えます。
計画に時間をかけ過ぎず、まずは行動してみる。
優秀であればあるほど、「失敗したくない」という思いが強くなり、タイムロスが多いです。
まずは行動量を増やすことだけを考えてください。
行動量を増やすためには「D(行動)」を正しく設定することが必要です。
基本的には「P(計画)」は上司や会社から与えられることが多いです。
例えば、「今月の売上100万円」「新規事業の黒字化」「30%の経費削減」など。
「D(行動)」は、自分で考え行動します。
「D」の設定には「KPI」という概念があります。
Key Performance Indicator
目標を達成するための数値化された指標
KPIは数値化されていないと意味がありません。
「P(計画)」=「英語が話せること」
あまりにも漠然としすぎています。
ここで「KPI」を設定します。
「KPI」=「英単語を1日10個ずつ覚える」「英会話学校に週2回通う」など
識学的には、日々の行動に迷いがないレベルにまで「KPIに分解できていること」が重要です。
変数を見極める
ビジネスにおいて、すべての物事はいったん数字に置き換えられます。
ただし、数字は「変えられること」と「変えられないこと」の2つに分類されます。
悩みを抱えているビジネスパーソンは、このようなパターンが多いです。
- 「変えられないこと」を変えようとする人
- 「変えられること」を変えられないと思い込んでいる人
この見極めに必要なのが「変数」です
資料作成の時間を1時間から2時間に増やし、レイアウトやデザインにこだわり見やすい資料を作りました。
しかし、プレゼンの結果はあまり変わりませんでした。
この場合の「変数」はどこにあるのでしょうか?
資料の作り込みが甘かったのかもしれない。
今度は4時間かけて資料を完璧な内容に仕上げよう!
これは「変数」の見極めに失敗しています。
おそらく変数は「プレゼン資料の完成度」ではないです。
そして、今度はプレゼンの様子を動画で撮影し、自分で見返してみます。
すると、前置きだけが長くなって要点がわかりずらく、伝えたいことが伝わっていないことに気づきました。
次の資料に移ったら、最初の10秒で結論を述べてみよう!
プレゼンを聞いている人の反応も変わり、プレゼンの成功する回数が以前より増えました。
今回の変数は「プレゼンの伝え方」だったことに気づきました。
センスのいい人はいち早く「変数」を見つけ、どんどん仕事が上達していきます。
変数を見極めるポイントは、2つです。
- 時系列に整理する
- 「なぜ」を考える
時系列に整理する
- 「P(目標)」=
月に10件の契約を取ること - 「D(行動)」=
1日4件のアポイントを入れること
このような計画に対して行動してみました。
ここでわかることは、アポの件数を2倍になるまで行動したので、お試しの件数も2倍になった。
しかし、契約件数は1件のままで変化がないことに気づきます。
時系列ごとに整理することで、それぞれの工程での問題点を整理することができます。
「なぜ」を考える
お試しにまでこぎつけたクライアントから、意見を集約してみます。
クライアントからの意見の8割が「使いにくい」という声が出てきました。
ここで、「商品スペックの問題だからしょうがない」で終わってしまえば意味がありません。
それを改善するために、
- サポート体制があることを伝える
- ちゃんと担当をつける
などを説明する必要があることに気づきます。
さらに「なぜ?」をもっと考えます。
クライアントの一部から「試用期間に1度連絡がなかった」という声も寄せられていました。
お試しを導入してもらうまでは力を入れているが、その後のフォローをしていませんでした。
そこで試用期間に何度か連絡を入れてみることにしました。
実際、使ってみてどうですか?
何かお困りではありませんか?
すると、早い段階で改善点の把握や使い方の説明をすることができて、契約件数が2件・3件と増えました。
ここで初めて、連絡やフォローの回数が「変数」であったことに気づけます。
シンプルな方法ですが、「なぜ?」を繰り返すころが大事です。
変数を捨てる
「変数」を考えるデメリットは、放っておくとひたすら増えてしまうことです。
そのため変数を捨てるという考え方が大切です。
よくある勘違いが「すべてを数字で管理して、すべての数字のことを考えるべきですか」という疑問です。
変数を見つけ出す過程で、最終的には「1つに絞ること」を忘れないことが大事です。
目標につながる変数を1つ信じ切るのです。
変数を減らすためには、2つの方法があります。
- 他に変数がないかを考え、
前例を手放すこと - 変数ではないと指示を受ける
他に変数がないかを考え、前例を手放すこと
過去にうまくいった成功法則も、環境や時代が変わると通用しなくなります。
- 他に方法はないだろうか?
- もっと効率的にできないだろうか?
自分にやってきたことを疑う。
簡単に思えますが、とても大変なことです。
それを可能にするのが、「数字」です。
- 売上が上がっていない
- 利益に影響していない
事実を受け止めることができて、変数だと考えていた要素が変数でないことに気づけます。
変数ではないと指示を受ける
自分の行いを自分で観察するためには、数字を見るしかありません。
「P(計画)」を立てて、それを達成するために「D(行動)」を実行した。
しかし、成果が出せなかったのだとしたら、「KPI」を見直さないといけません。
それをちゃんと指摘する存在であることが、上司やリーダーの存在意義です。
つねに危機感を持たせ、「変数を見直さざるを得ない」という環境つくり出します。
まとめ
正直、私にはすこし耳の痛い話です。
成績がいいときは「数字」で判断してしまい、うまく成績が出ていないときは「言葉」で安心材料を探してしまいます。
正確にいうと、「そこそこ」や「かなり」などの「言葉」で誤魔化そうとしてしまいます。
そこで、急成長するビジネスパーソンは心を鬼にして、数字で客観的に見ることができます。
なかには数字だけを求めても、自分らしさが失われるのではないか?と思うかもしれません。
著書の安藤さんは、「自分らしさ」「やりがい」などを否定はしていません。
しかし、順番が違うと言ってます。
「自分らしさ」も「やりがい」も、数字と向き合った先にあるものだと考えます。
どんなときも、頭の片すみには「数字」がある。
ぜひ、一度読んでみてください!
オーディオブックの基本情報
オーディオブックを聴くなら『audiobook.jp』か『Audible』がおすすめです。
『audiobook.jp』
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チケットプラン | |
単品購入 | 1,650円 |
ナレーター:津々良篤
再生時間:3時間59分
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単品購入 | 2,500円 |
ナレーター: 橋本 英樹
再生時間:4時間00分
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